イングリッシュ・ペイシェント
おススメ度:4/5
あらすじ
第二次世界大戦末期のイタリア。火傷を負い、記憶を失っている男が空襲で破壊された修道院で、従軍看護師のハナから献身的な看護を受けていた。その男は「イギリス人の患者」と呼ばれていた。修道院には他に、インド人の英陸軍工作兵であるキップという男がおり、ハナと仲睦まじくなる。
ある日、修道院にカナダ軍諜報部隊のデヴィッド・カラヴァッジョがやって来る。彼は「イギリス人の患者」が、自分を特定する写真を撮影したという理由で追っていた。
カラヴァッジョに問いかけられた患者は、記憶を少しずつ取り戻していく。患者の名前はラズロ・アルマシーというハンガリー人の伯爵で、エジプトとリビアの考古学調査の一環としてサハラ砂漠の地図を作成していた。その調査にはイギリス人のキャサリン・クリフトンと彼女の夫ジェフリーも加わっていた。そしてアルマシーはキャサリンに心を奪われ、人目を忍んでは密会を重ねていく。
そのことを知った夫のジェフリーは死を覚悟で、自分と妻が乗る飛行機でアルマシーの飛行機に突っ込んでいきた。アルマシーは間一髪で難を逃れるが、ジェフリーは即死し、キャサリンは重傷を負ってしまう。重傷を負ったキャサリンを助けるために、アルマシーは広大な砂漠を歩き続けていくが…
見どころ
許されない恋とは知りながらも、お互いを愛し合うハンガリー人の伯爵とイギリス人の人妻との姿が広大な砂漠を背景に描かれています。人目を忍びながらもお互いを想う気持ちを抑えることなく、ただ正直に愛を貫いていきます。
従軍看護師のハナは「イギリス人の患者」と呼ばれるアルマシー伯爵と人妻キャサリンとの恋を知るにつれて、少しずつ人を愛する素晴らしさを知っていく姿も描かれています。従軍看護師のハナがキップに惹かれていく様子から伝わってきます。彼女の姿には人を愛する素晴らしさを感じることができます。
ちなみに、人妻キャサリンの夫役を演じていたのはイギリス人俳優のコリン・ファースで、『英国王のスピーチ』でアカデミー主演男優賞を受賞しています。
この映画『イングリッシュ・ペイシェント』の原作は『イギリス人の患者』です。世界的に権威のあるブッカー賞という文学賞を受賞しています。
原作との違いを比較しながら映画を見ていくことも楽しみかもしれません。